ようこそ、AIMS総会大阪2023へ

ようこそAIMS総会大阪2023に
AIMS役員の皆さま、AIMS総会大阪2023に参加される全ての皆さまへ、この度の大阪訪問を心から歓迎申し上げます。
ここ大阪は、日本の有史以来、日本の主要都市として、製造業や商業の盛んな地域として発展してきました。16世紀末には、日本の政治の中心、物流の拠点都市でもありました。また、食文化の多様性を有する都市「くいだおれ」と称される大阪では、訪れる誰もが様々な美味しい料理を堪能することができます。そして、来る2025年には、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、大阪・関西万博が当地で開催される予定であります。こうした歴史ある都市・大阪では「大阪マラソン」を2011年から大阪府、大阪市、大阪陸上競技協会の主催で開催しております。大阪の観光名所を巡るコースに3万人の市民ランナー、海外ランナーが参加し、沿道には100万人を超える観客が繰り出す大阪の一大イベントとして、大阪市民と共に成長、発展させてまいりました。
さて、日本の「走」に関する歴史をご紹介しましょう。その一つは、忍者(「しのび」、「おんみつ」とも呼ばれる)という武士(さむらい)のことです。「韋駄天(いだてん)」という名の忍者は、1日に約200kmを走破し、「走」に関する特別な能力を有していたとされます。忍者のそのような技術や能力は、戦国時代(15世紀末)から発展し、後には伊賀流(三重県伊賀地方)、甲賀流(滋賀県甲賀地方)などに進化し、領主の警備や情報収集活動に携わったとされております。
もう一つは、日本古来の郵便制度である「飛脚(ひきゃく)」です。宿場に人馬を置き、駅と駅の間を人が走り、書簡を運送する手段として江戸時代に「継飛脚(つぎひきゃく)」と呼ぶ公用郵便として整備されました。大阪東京間を最短3日間で手紙を届けていたと言われております。現在のように舗装されていない山あり谷ありの道を通り、右手・右足、左手・左足を同時に出す特別な走法があったとも伝えられております。
こうした歴史を背景に、現代日本では「駅伝(えきでん)」という長距離リレー種目が、人気スポーツとして定着しております。
皆さまには、こうした古い歴史と伝統を有し、多様性を基調に成長する日本・大阪のまちを体感いただき、親しみやすい大阪の人びとと交流され、更には「大阪マラソン」をこころゆくまでお楽しみください。
公益財団法人大阪陸上競技協会会長松本正義